年間1.5万円節約できる最新節水型トイレの選び方
はじめに
最近の水道代値上がりで家計のやりくりが大変だと感じているご家庭も多いのではないでしょうか。実は家庭で使用する水の約21%がトイレで消費されているという調査結果があります。台所や洗濯よりも多い使用量となっており、多くの方が驚かれる事実です。
特に4人家族では1日に大を4回、小を12回程度使用するため、古いタイプのトイレでは想像以上に水道代がかかっています。従来のトイレは1回の洗浄で約13リットルもの大量の水を必要とするからです。
**トイレリフォームで節水型に変更すれば、年間で1万円以上の水道代削減が期待できます。**最新の節水型トイレなら従来品の約3分の1という少ない水量で、しっかりと汚れを洗い流すことが可能です。
節水だけでなく、電気代の節約やお掃除の手間軽減など、うれしいメリットがたくさんあります。家計にやさしく、環境にも配慮できる節水型トイレリフォームについて、費用対効果や選び方のポイントを詳しく解説していきます。
第1章 節水型トイレリフォームで得られる3つのメリット
年間1.5万円の水道代削減効果
節水型トイレへのリフォームで最も大きなメリットは、水道代の大幅な削減効果です。従来のトイレが1回につき約13リットルの水を使用するのに対し、最新の節水型トイレは4.8リットル程度で洗浄できます。
4人家族の標準的な使用回数で計算すると、年間約1万4000円から1万5000円もの水道代節約が実現します。10年間使用すれば14万円以上の削減となり、家計への貢献度は非常に高いといえるでしょう。
節水率は従来品と比較して約75%にもなります。水の使用量を大幅に減らしても、最新技術により洗浄力は従来品と変わりません。渦巻き状の水流設計により、少ない水量でも便器全体をしっかりと洗い流せる仕組みになっているからです。
電気代も年間最大7000円の節約が可能
節水型トイレは水だけでなく、電気代の節約効果も期待できます。従来のトイレは暖房便座や温水洗浄機能で24時間電力を消費していました。
最新の節水型トイレには瞬間暖房便座が搭載されており、使用するときだけ素早く便座を温める仕組みです。常時保温する必要がないため、年間で約5000円から7000円の電気代削減につながります。
温水洗浄についても、お湯を貯めて保温し続ける貯湯式から、使用時にすぐお湯を作る瞬間式に変わっています。瞬間式は貯湯式より約30%も電気代が安くなるため、大きな節約効果が得られるのです。
お掃除時間の短縮で家事負担軽減
節水型トイレは掃除のしやすさも大幅に向上しています。便器の表面には汚れがつきにくい特殊なコーティングが施されており、軽い拭き掃除だけで汚れが落ちやすくなっています。
従来のトイレは縦方向に水が流れるため、しま状の汚れが残りやすい構造でした。節水型トイレは渦を巻くように水が流れるため、便器全体に水が行き渡り汚れが蓄積しにくい設計になっています。
メーカーによっては除菌機能や自動洗浄機能も搭載されており、掃除の頻度を大幅に減らすことが可能です。忙しい毎日の中で、トイレ掃除の時間と手間を削減できるのは大きなメリットといえるでしょう。
第2章 節水型トイレリフォームの費用相場と回収期間
リフォーム費用の内訳(本体価格+工事費)
節水型トイレへのリフォーム費用は、本体価格と工事費用の合計で決まります。標準的な節水型トイレで約20万円から30万円が相場となっています。
基本的な工事費用は約7万円から10万円程度です。既存トイレの撤去、新しいトイレの設置、配管工事などが含まれます。同時に内装リフォームを行う場合は、さらに10万円程度の予算が必要です。総額では30万円から40万円程度を見込んでおくと安心でしょう。
投資回収期間は約15年で元が取れる計算
節水型トイレリフォームの初期投資は決して安くありませんが、長期的に見れば確実に元が取れる計算になります。平均的なリフォーム費用を30万円、年間の節約効果を水道代と電気代合わせて2万円とすると、約15年で初期投資を回収できます。
トイレの平均使用年数は15年から20年程度とされているため、使用期間中に投資回収が完了する見込みです。回収期間を過ぎれば、その後の節約効果はすべて家計のプラスになります。
補助金制度の活用方法
節水型トイレへのリフォームでは、自治体の補助金制度を活用できる場合があります。省エネリフォームの一環として、工事費の10%から30%程度を上限として支給されることが多くなっています。
申請には事前の手続きが必要で、工事開始前に申請を完了させる必要があります。リフォーム業者によっては申請代行サービスを提供している場合もあるため、相談してみることをおすすめします。
第3章 主要メーカー3社の節水型トイレ徹底比較
TOTO:業界トップクラスの4.8L超節水技術
TOTOは節水型トイレの分野で業界をリードするメーカーです。最新モデルでは1回の洗浄でわずか4.8リットルという超節水を実現しており、従来品と比較して約75%もの節水効果があります。
便器表面にはセフィオンテクト加工という特殊コーティングが施されており、汚れがつきにくく落ちやすい構造になっています。トルネード洗浄により渦を巻くような水流で、少ない水量でも便器全体をまんべんなく洗浄できます。
除菌水機能も大きな特徴で、水を電気分解して作られる除菌水により便器内を清潔に保ちます。瞬間暖房便座により無駄な電力消費を抑え、年間約1万5000円の水道代削減が期待できるでしょう。
LIXIL:プラズマクラスター搭載で除菌も同時
LIXILの節水型トイレは、シャープと共同開発したプラズマクラスター技術が最大の特徴です。便器の隅々まで一日中除菌し、においも同時に抑制してくれます。
便器にはアクアセラミックという独自の陶器素材を使用しており、水垢がこびりつかず新品時の輝きが長期間続きます。落ちにくい汚物汚れも水を流すだけでツルンと落ちるため、掃除の手間が大幅に軽減されます。
節水タイプは3種類用意されており、ECO4(4リットル)、ECO5(5リットル)、ECO6(6リットル)から選択可能です。最も節水効果の高いECO4なら、年間約1万4700円の水道代削減が実現できます。
パナソニック:激落ちバブルで自動お掃除機能
パナソニックの節水型トイレは、激落ちバブルという自動掃除機能が人気の理由です。市販の台所用洗剤をセットするだけで、マイクロバブルが便器内の汚れをしっかりと落としてくれます。専用洗剤が不要なのも経済的といえるでしょう。
便器には有機ガラス系のスゴピカ素材を採用しており、陶器製と比較して汚れがつきにくい特性があります。水族館の水槽にも使われる素材で、傷にも強く長期間美しさを保てます。
独自のターントラップ方式により、溜まった水を全て使って一気に流すため効率的な節水が可能です。3Dツイスター水流で便器全体をまんべんなく洗浄し、年間約1万4000円の水道代削減効果があります。
価格を重視するならパナソニック、節水効果を最優先するならTOTO、除菌機能にこだわるならLIXILがおすすめです。
第4章 節水型トイレリフォームのデメリットと対策
詰まりやすさの懸念と最新技術での解決
水型トイレで最もよく聞かれる心配が、水量が少ないことによる詰まりやすさです。従来のトイレが約13リットルの水で流すのに対し、節水型は約半分の水量で洗浄するため、詰まりの不安を感じる方も多いでしょう。
しかし最新の節水型トイレでは、渦巻き状の水流設計により少ない水量でも効率的に汚物を流せる仕組みになっています。トイレットペーパーを大量に使用する際は、複数回に分けて流すことで詰まりを防げます。
初期費用の高さは長期的な節約効果で相殺
節水型トイレリフォームの大きなデメリットは、初期費用の高さです。本体価格と工事費を合わせて30万円から40万円程度の出費となるため、家計への負担は決して軽くありません。
ただし年間約2万円の水道代と電気代の節約効果を考えれば、15年程度で初期投資を回収できる計算になります。トイレの耐用年数は20年程度とされているため、後半の5年間は純粋な節約効果が得られるのです。
設置できない場合の条件と事前確認方法
節水型トイレは設置条件が限られる場合があり、すべての住宅で設置できるわけではありません。特にタンクレストイレでは一定の水圧が必要で、マンションの高層階や戸建ての2階では水圧不足により設置できないことがあります。
排水方式も重要な確認ポイントです。一般的に戸建ては床排水、マンションは壁排水となっており、排水方式によって設置できるトイレの種類が限られます。リフォーム前に専門業者による水圧チェックを受けることで、設置可能かどうかを事前に確認できるでしょう。
第5章 失敗しない節水型トイレの選び方
家族構成に合わせた機能選択のポイント
節水型トイレを選ぶ際は、家族構成やライフスタイルに合わせた機能選択が重要です。小さなお子様がいるご家庭では、便座の自動開閉機能や子供用の小さめ便座機能があると便利でしょう。
高齢者がいるご家庭では、立ち座りをサポートする手すり付きタイプや、便座の高さを調整できる機能がおすすめです。夜間の使用が多い場合は、LEDライト機能があると安全性が向上します。
共働きで忙しいご家庭には、自動掃除機能や除菌機能付きのトイレが適しています。機能が多いほど価格は高くなりますが、本当に必要な機能だけを選ぶことで費用を抑えることが可能です。
排水方式の確認が設置成功の鍵
トイレリフォームで最も重要な確認事項が排水方式です。排水方式を間違えると設置できないため、事前の確認が設置成功の鍵となります。
床排水は便器の底から床下に向かって排水管がつながっている方式で、一戸建て住宅の多くがこの方式を採用しています。壁排水は壁と便器が排水管でつながっている方式で、マンションや集合住宅に多く採用されています。
水圧チェックの重要性
タンクレストイレを設置する場合、十分な水圧があることが必須条件になります。水圧が不足していると、洗浄力が弱くなったり、ウォシュレット機能が正常に作動しなかったりする問題が発生するからです。
マンションの高層階や一戸建ての2階以上では、水圧が不十分な場合があります。浴室のシャワーの水圧が弱い場合は、水圧不足の可能性が高いといえるでしょう。リフォーム業者による事前の水圧測定を受けることで、設置可能なトイレの種類を正確に把握できます。
第6章 トイレリフォームを成功させる業者選びのコツ
複数社からの見積もり取得の重要性
節水型トイレリフォームで失敗しないためには、複数の業者から見積もりを取ることが重要です。同じトイレでも業者によって価格に大きな差が生まれることがあるからです。
一般的に3社から5社程度の見積もりを比較することで、適正価格を把握できます。見積もり内容は価格だけでなく、工事内容や保証内容についても詳しく確認することが大切です。
アフターサービスの充実度も比較検討
トイレリフォーム業者を選ぶ際は、価格だけでなくアフターサービスの充実度も重要な判断基準になります。設置後に不具合が発生した場合の対応や、定期メンテナンスの有無などを確認しておきましょう。
保証期間の長さや緊急時の対応体制も重要なポイントです。土日祝日や夜間でも対応してくれる業者なら、万が一のトラブル時も安心できます。
施工実績の確認方法
リフォーム業者の技術力を判断するため、過去の施工実績を必ず確認してください。節水型トイレの設置経験が豊富な業者なら、工事中のトラブルを未然に防げる可能性が高くなります。
リフォーム業者のホームページに掲載されている施工事例をチェックし、口コミサイトでの評価も参考にして判断することが大切です。
まとめ
節水型トイレリフォームは、年間約1万5000円の水道代削減と最大7000円の電気代節約により、家計に大きなメリットをもたらします。初期費用は30万円から40万円程度かかりますが、約15年で投資回収が可能です。
掃除のしやすさや除菌機能により、快適で清潔なトイレ空間も実現できます。家計と環境の両方にやさしい選択といえるでしょう。
設置には水圧や排水方式の確認が必要なため、信頼できるリフォーム業者への相談をおすすめします。
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